ルクセンブルク、アイルランド、スイス、シンガポール、アイスランド、デンマーク。これらの国々はいずれも人口が1000万人以下、天然資源も乏しい「小国」であるにもかかわらず、国や地域の生産性や競争力、生活水準などを示す「一人あたりGDP」ランキング(IMF、2023年)で世界トップ10にランクインしている。一方で、1990年代には「一人あたりGDP」で世界トップ3を占めていた日本は、2023年には世界34位(IMF)とG7最下位、アジアの近隣国である韓国にも抜かれており、今後も順位を下げ続けていくことが予測されている。人手不足や資源の少なさ、大国からの影響にさらされやすいなどの共通点がある中で、なぜここまで成長性に差がついたのか?世界トップの生産性と競争力を築いた6つの小国から、政策・教育・ビジネス等の戦略を学ぶ一冊。
関山 健
1975年、愛知県生まれ。京都大学大学院総合生存学館教授。1998年大蔵省(現・財務省)に入省し、予算編成や法令起案などにかかわる。2005年からは外務省でアジア向けODA立案や経済連携協定の交渉などの政策実務を経験した後、研究者に転じ、現職。東京大学博士(国際協力学)、北京大学博士(国際政治)、ハーバード大学修士(サステナビリティ学)。専門は国際政治経済、国際環境政治、気候安全保障。著書に『気候安全保障の論理』(日経BP)など。
鹿島平和研究所
元外交官で外交史家だった鹿島守之助博士(当時参議院議員、鹿島建設会長)の寄付によりアジアにおける冷戦の最盛期の1966年設立。日本の世界平和への貢献及び日本の安全と繁栄に関わる調査研究を目的とする。広く外交界・政官財界の実務経験豊富な人材を役員等に迎え、設立以来続く外交研究会をはじめ、多様な研究会を開催。国際間及び日本の外交、安全保障、経済、政治、社会について書籍の刊行や政策提言を行っている。
川野 祐司
1976年、大分県生まれ。東洋大学経済学部国際経済学科教授。日本証券アナリスト協会認定アナリスト(CMA)。英国宝石学協会特別会員(FGA)。専門は金融政策、国際金融論、ヨーロッパ経済論。著書に、『これさえ読めばサクッとわかる経済学の教科書』『ヨーロッパ経済の基礎知識2022』『これさえ読めばすべてわかる国際金融の教科書』(いずれも文眞堂)、『いちばんやさしいキャッシュレス決済の教本』(インプレス)など。
土田 陽介
1981年生まれ。三菱UFJリサーチ&コンサルティング調査部副主任研究員。一橋大学経済学部卒業、同大学院経済学研究科博士課程単位取得退学。浜銀総合研究所を経て、現職。海外マクロ経済調査(主に欧州)を担当。日本大学、関東学院大学などで非常勤講師を務めるほか、学会誌や経済誌への投稿多数。著書に『基軸通貨』(筑摩選書)、『ドル化とは何か』(ちくま新書)、『コロナ危機とEUの行方(Web日本評論e-book)』(共著、日本評論社)など。
森 健
1973年、神奈川県生まれ。野村総合研究所・未来創発センター未来社会・経済研究室室長。慶應義塾大学経済学部卒業、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクス(LSE)経済学修士課程修了、一橋ビジネススクール経営学博士課程修了。専門はデジタル経済、グローバル経営。著書に『デジタル資本主義』(2019年大川出版賞)、『デジタル増価革命』、『デジタル国富論』(共著、いずれも東洋経済新報社)など。
久末 亮一
1974年、東京都生まれ。日本貿易振興機構(ジェトロ)アジア経済研究所副主任研究員。成蹊大学経済学部卒業後、証券会社に勤務。東京大学大学院総合文化研究科博士課程修了。東京大学大学院総合文化研究科助教、政策研究大学院大学研究助手を経て、現職。博士(学術)。著書に『香港:「帝国の時代」のゲートウェイ』(名古屋大学出版会)、『転換期のシンガポール』(日本貿易振興機構アジア経済研究所)など。
井上 陽子
ジャーナリスト、コミュニケーション・アドバイザー。筑波大学国際関係学類卒業後、読売新聞社に記者として入社。社会部で国土交通省、環境省などを担当したのち、ワシントン支局で特派員を務める。読売新聞在職中にハーバード大学ケネディ行政大学院修了。2015年、妊娠を機に夫の母国であるデンマークに移住。ビジネス・インサイダーなどメディアへの執筆のほか、デンマークの経済社会や働き方に関する講演、日本とのビジネスに取り組むデンマーク企業などのサポートも行っている。
小黒 一正
1974年、東京都生まれ。法政大学経済学部教授。京都大学理学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。1997年大蔵省(現財務省)入省後、大臣官房文書課法令審査官補、関税局監視課総括補佐、一橋大学経済研究所准教授などを経て、2015から現職。経済産業研究所コンサルティングフェロー、鹿島平和研究所理事、キヤノングローバル戦略研究所主任研究員。専門は公共経済学。著書に『日本経済の再構築』(日本経済新聞出版社)、『論点解説 日本の安全保障』(編著、日経BP)など。



